HP調整
HP実数値の調整は、定数ダメージや、技・持ち物による回復を意識する際に重要になってきます。
また、ポケモンの耐久力にも関わってくるステータスなので、しっかりと理解しておきましょう。
ダメージ乱数
HPの話に移る前に、こういうのがあるよって話を先にしておきます。
同じ技を何度も受けているとわかるんですが、毎回HPの減る量が違います。
この違いがダメージ乱数です。(ちなみに乱数とはランダム要素を再現すること)
ポケモンにもダメージ計算式があります。
その式に沿ってダメージが算出されるわけですが、そのダメージ量には85%~100%の幅があって、火力・耐久力を調整するには、この乱数によるダメージのばらつきも意識する必要が出てくるので、同じ技でもダメージ量は毎回変わるんだなってことを覚えといてください。
奇数と偶数
見かけ上は単純な違いですが意外と深いです。
偶数に関しては2の倍数(2n:nは1以上の実数)として見るといいでしょう。
割合(パーセンテージ)でHPが減る際に端数が残る
《みがわり》を使うときを考えてみます。
身代わりはHPを25%消費して使う技です。
←HP181
181 ÷ 4 = 45.25
このとき、小数点を切り捨てるので、身代わりを使うとHPを45消費します。
HP実数値が181と180を比べるとどちらも消費量は変わりませんが、無事に身代わりを使い続けられたとすると、前者は4回使用してHPが1残るのに対して、後者は4回目を使おうとするとHPが0になるので使えなくなります。
効果抜群(2倍)のダメージを受けたときにも端数が残る
効果抜群のダメージは2の倍数になることから、ピッタリ瀕死になりそうなダメージ乱数を引いたときに1残る可能性が出てきます。
気休めレベルと言われても仕方ありませんね。
ちなみに、《ステルスロック》でHPが半分削れるリザードンなどのポケモンは、奇数にしておかないと2回目に場に出たときに死にます。
回復技は小数点を切り上げる
受けるダメージが切り捨てられるのに対して、《じこさいせい》などのHPの50%分を回復する技は小数点を切り上げて回復量が決まるので、HP実数値を奇数にしておくと回復量が1増えます。
2の倍数(2n)の使いどころ
以上より、HPは奇数にしておくと良いことが多いので、とりあえずは奇数になるように努力値を振るのが基本ですが、偶数(2の倍数)にも使いどころはあります。
ここでは、《はらだいこ》と《オボンのみ》の組み合わせにて話をします。
腹太鼓はHPの50%を消費して攻撃を最大の6段階まで上げる積み技です。
そして、オボンはHPが半分以下になったときにHPを25%回復する木の実です。
HPを偶数にしておくと、腹太鼓を使ったときに必ずオボンを食べることができます。
奇数だとHPが半分以下にならないので積んですぐには食べられません。
とまぁこんな感じです。
HPに関する技や道具を考えないポケモンなら、奇数でOKと覚えておきましょう。
4の倍数
4の倍数自体は2の倍数でもありますが、ここでは4の倍数の周辺についてお話します。
4n + 1
先ほど身代わりについて話した時の復習ですね。
身代わりを張れる回数が1回増える調整です。
まぁ身代わりを4回張るという意味では、きっかり4の倍数じゃなければ大丈夫です。
オボンの回復量も自己再生と考え方は同じで、4nと4n+1とでは後者のほうが1多く回復します。
偶数でオボンを運用するなら4n+2のほうが回復量が1多いので、腹ドラマーは4n+2を推奨。
8の倍数
HPの1/8ダメージを与える効果に関わってきます。
8n + 1
剣盾には存在しない《ポイズンヒール》の使い手に有利に働く調整です。(ポイヒ持ちがいたら僕の見落としです)
1の違いで回復量が変わるため、自己再生同様に8の倍数に1を足した数値に調整しましょう。
8n – 1
基本はコチラ。
逆に毒や宿り木など、毎ターンHP最大値の1/8ダメージを受ける効果に対して、被ダメが1少なくなります。
微々たる差かと思われるでしょうが、毎ターン1ずつ差が開いていくので、ダメージ乱数次第で相手の技を耐える可能性があるなら調整しておいて損はないと思います。
16の倍数
4の倍数でもあり8の倍数でもある16の倍数は、《すなあらし》や《あられ》、《たべのこし》、火傷状態など、HPの1/16に関わるダメージを意識する調整です。
16n + 1
もうお分かりだと思いますが、食べ残しによる回復量が16の倍数ピッタリのときより1増えます。
食べ残し・黒いヘドロを持たせる場合には調整してもいいでしょう。
16n – 1
コチラは逆にダメージを軽減します。
奇数かつ、ここまで書いた調整の多くを兼ねているため、この調整が施されることは少なくありません。
その他、覚えておくといい調整
3n
3の倍数と聞いてもあまりピンとこないかもしれません。
特性《さいせいりょく》の回復効率がいい調整です。
ドヒドイデに関してはHPに振ったほうが耐久指数が上がるので、3nにはなりませんが最大値157まで振り切ります。
6n – 1
ゴツゴツメットの被ダメが1少なくなります。
16nとの公倍数は48nです。HP191は美しい
10n – 1
《いのちのたま》の反動ダメージが1少なくなります。
まとめ
HP調整に関しては、奇数偶数だけ意識しておけばいいと思います。
というのも16n+1と16n+7比べてみても残飯の回復量は同じなので、必ずしも倍数+1(マイナスも同様)のときのみ最大効率を発揮するわけではないからです。
極振り(252振り)ないし耐久調整をした結果、実数値がたまたま倍数±1近傍になったからどうせならHP調整しちゃお♪ぐらいの感覚でいいです。
もっと言うとステータス調整自体が本当に勝利に繋がってるのかというのも怪しいので、『面倒だから極振りで。だけど勝率は高いよ』って人もいます。
結局のところ、勝率にかかる比重はロジックのほうが大きいのです。
火力、耐久、素早さ調整や立ち回りについて等、これから記事にまとめていきたいと思ってますが、僕自身熟練しているわけでもないし言語化が難しい分野でもあるのであまり期待せずにお待ちいただければ幸いです。
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